矯正的挺出を行って
歯の保存を試みた症例
矯正的挺出を行って
歯の保存を試みた症例
患者様は「歯が折れた。どうしても歯を保存したい。」を主訴に来院されました。折れてしまった歯は虫歯になっていました。
初診時
残っている歯質の量も少なく、虫歯にも罹患していたため、そのまま削っていくと保存が難しくなることがわかりました。従って、矯正的に歯を挺出させて十分は歯質量を確保し、被せ物を作ることにしました。幸い隣にインプラントで治療した歯があったため、それを固定源として利用し治療を進めることにしました。
よく間違えられるのですが、過度に咬合力が加わってもオッセオインテグレーションしたインプラントの周囲の骨に影響はありません。
治療3ヶ月後
インプラントの被せ物を挺出装置に交換し矯正を始めました。定期的にチェックを行いながら、3ヶ月たった時の写真です。十分に歯質量が確保できたのが確認できると思います。
土台と被せ物の装着時
保定期間を設けて周りの歯周状態が安定してから土台を作り、被せ物を装着しました。インプラントの方は元の被せ物を戻して治療終了です。
歯科石上医院では「Biologic price=生体本来のもの」を尊重しており、まず歯の保存が可能かどうか考えます。なぜなら、一度失ってしまったものは戻って来ません。歯の予後が悪く保存が困難な場合もありますので、その時は十分に相談させて頂きご納得されたうえで治療を始めさせて頂いております。