顎関節症と噛み合わせ治療
顎関節症や噛み合わせで
お悩みの方へ
米国補綴専門医石上 貴之
当院では、患者さん目線に立った治療を目指し、できるだけ治療を単純化し、患者さんの負担を最小限に抑える治療を行っております。まずはお気軽にご相談ください。
顎関節症とは
顎関節症 (TMD) は、咀嚼筋および/または顎関節 および関連構造に関係した多くの臨床症状を含む総称です。さまざまな症状は、耳、関節、または咀嚼筋の痛みによって特徴付けられます。 下顎の可動域の制限または逸脱、下顎機能中の関節音(クリッキング、ポッピング、クレピタス)も含まれます。 よくある訴えに、頭痛、首の痛み、顔の痛み、および耳の痛みがあり、 その他の原因不明の苦情には、耳鳴り、耳の充満感、難聴などがあります。
しかし、顎関節症 の病因と経過または原因論についてはまだ解明されていないことが多く、噛み合わせ(咬合) とTMD との直接的な関係もほとんど証明されていません。「咬合に関連した所見はそれが原因ではなくTMDの影響による事が多い。」との報告もあります。従って、適切な診査診断を行わないと謝った治療方針の提案につながり、症状が悪化するかもしれません。また、噛み合わせと身体機能との関連についても根拠が乏しいのが現状です。
当院の診査では、病歴の聴取から始まり、頭部と首、関節と頸椎、咀嚼筋、神経血管系、口腔内の評価を行っていきます。また、鑑別診断も大変重要なことから心理社会的要因もスクリーニングしております。追加の検査が必要な場合もあり、例えば、全身性関節炎の臨床検査(血液化学検査)や模型診断(図1、2)が含まれます。
▲図1:装置をつかった噛み合わせの記録
▲図2:歯と顎の位置にズレがないか診査
TMD患者に咬合治療(噛み合わせ治療)が必要とみなされる場合、推奨される治療目標は以下のようになっております。(1)治療顎位での均等な安定した咬合の付与。 (2) 歯軸方向または軸方向に近い荷重。 (3) 許容できる咬合平面。 (4)干渉のない自由な開閉運動および滑走運動を可能にするガイド。 (5) 適切な咬合高径と安静位空隙(スペース)。このように治療するにあたり、原理原則、ルールがありますのでそれに沿って進めていくことが大切です。
また、スプリントなどの保存的治療を行う場合は、適切な装置を装着しないと、歯が動いてしまったり、症状が悪化してしまう可能性があります。スプリントは、関節の安定化、歯および/または関節レベルでの力の再分配、挙上筋の弛緩 (少なくとも短期間)、および/または歯ぎしりの影響からの歯の保護を提供するように設計されています。是非、噛み合わせをしっかり調整したものを使用して下さい。
歯ぎしりが及ぼす悪影響
歯ぎしりが及ぼす悪影響として以下の項目が挙げられております。
- 歯が折れる、すり減る
- 歯の根の破折
- 被せ物や詰め物が外れる、割れる
- 義歯が割れる
- 歯周病の悪化
- 顎関節症の悪化
- 肩こり、腰痛、偏頭痛、あごの疲れ、目の奥の痛みなどの体調不良
- 横で寝ている人の迷惑になることがある
- 睡眠時無呼吸症候群との関連性が指摘されている
歯科石上医院では最新の知見を有した補綴専門医が噛み合わせやTMDの診査診断にあたります。根拠が乏しい治療はお勧めしておりませんし、各専門医と連携をとって治療を進めていきますのでご安心してご相談ください。
図3:噛み合わせの調整
図4:不快感の少ない適合のよいスプリント
参考文献:McNeill C. Management of temporomandibular disorders: concepts and controversies. J Prosthet Dent. 1997 May;77(5):510-22.
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