虫歯(う蝕)
虫歯(う蝕)とは
虫歯病原菌(ミュータンス菌など)が口の中の糖を利用して「酸」を作ります。
その酸によって歯の表面が溶かされていく細菌性の疾患です。そして、発酵性炭水化物の頻繁な摂取や、口腔衛生習慣の乱れなどが影響する多因子性です。さらに、唾液の機能不全などの他の生物学的要因や健康に対する理解の低さや口腔ケアへのアクセス制限といった環境における要因により、原因が複雑になります。したがって、う蝕を治す単一の「特効薬」はありません。
このう蝕という病気は、図1に示されるように、う蝕の病理学的要因と予防的要因のバランスとして考えることができます。その均衡が崩れてしまうと、う蝕が発生・進行してしまいます。
最新の知見では、齲蝕をただ単に治療するだけではなく、う蝕リスク評価 (CRA) に基づいて予防していくことも重要だと報告しています。CRA では、特定の危険因子から将来的なう蝕の発症リスクを診断し、効果的な予防計画を確立することも目的としています。
当院では予測・予防管理システムとしては色々な研究で高い評価を受けているCaries Management By Risk Assessment (CAMBRA)システムを採用しております。
う蝕にならないようにする環境づくりをしていくことが重要だと考えております。
既に虫歯がある場合は治療が必要ですが、当院では図2に示したようにう蝕の進行具合を診査・診断し、それぞれの状況に適した治療方針を提案させて頂きます。また、必要最低限の切削を行いなるべく歯質が残るように試みます。
隣接面にできた初期脱灰や平滑面う蝕はアクセスが難しく、効果的な予防管理が出来ずう蝕が進行してしまうことがあります。また、侵襲的治療により、歯の健全な構造を大きく失うことにつながりかねません。当院ではDMG社のIconという製品を使い、侵襲なく効果的にう蝕の進行停止を試みております。
う蝕治療の例
DMG社のIconシステム
参考文献
Featherstone JDB, Crystal YO, Alston P, Chaffee BW, Doméjean S, Rechmann P, Zhan L, Ramos-Gomez F. Evidence-Based Caries Management for All Ages-Practical Guidelines. Front Oral Health. 2021 Apr 27;2:657518.
Phark JH, Duarte S Jr, Meyer-Lueckel H, Paris S. Caries infiltration with resins: a novel treatment option for interproximal caries. Compend Contin Educ Dent. 2009 Oct;30 Spec No 3:13-7.
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当院では、患者さん目線に立った治療を目指し、できるだけ治療を単純化し、
審美的に美しく機能性も兼ね備えた状態へ回復させることを目的にしています。
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