上下顎総義歯
上下顎総義歯の症例
この患者様は『義歯が欠けた。合わないので作り直したい。歯のサイズも小さく、見た目にも満足していない』と不満がられていました。 義歯作りで大切な事は性格とお口の状態の把握です。まず、この患者様は本当に心理的、構造的にも義歯を許容できるのか判断する事が大切です。
入れ歯作りにおいて色々なテクニックや材料に注目が行きがちですが、実は個人の適応能力も重要な要素です。こういう事は専門医でないとわかりません。
下の顎堤は大きく吸収してしまい入れ歯を安定させることが困難と考えインプラントを使うことを提案させて頂きましたが、手術は避けたいとの希望があり、まずはそのまま義歯の制作に取り掛かりました。
初診時/使っていた入れ歯
旧義歯の写真です。義歯が不適合、確かに見た目も良くありません。
一つ一つのステップを着実に踏み、治療は進みました。
ご自身の歯があった時
途中、患者様の昔の写真を参考にし歯のサイズ、形や色を決めました。少し大きめのサイズにしました。
完成した義歯の写真
今回、患者様の希望もあり、ご年齢にあった歯のエイジングも施してみました。
笑った時の写真
治療前後の横からの写真
完成した義歯に大変喜んで頂けました。最初の入れ歯の時と笑い方が大きく変わったのがわかりますでしょうか。同じ入れ歯ですが、こんなに違うものが出来上がります。何より大きな笑顔で「自分の歯を取り戻せた。」と仰っていたのが印象的でした。
補綴専門医だからこそ、ここまで細部にこだわった入れ歯を作る事ができます。患者様の喜ばれる姿を拝見できるのは歯科医師の冥利に尽きます。