7/3~7/13までの期間中、院内工事および院外研修のため臨時休診とさせて頂きます。
ご用件のある方はishigamidentaloffice@gmail.comまでメールにてお問い合わせください。ホームページからLINEでもお問い合わせ可能です。
ご迷惑をおかけして大変恐縮ですが、どうぞ宜しくお願い致します。
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こんにちは。表参道・青山の歯科石上医院です。
この患者さんは他の歯を治療中に以前詰めたレジン充填が欠けてしまい、治療になりました。特に虫歯になっていたわけではないので、一層汚染面を削合して再び詰め直す方針となりました。
上の写真が初診時。
欠けた時の写真です。
コンポジットレジン充填は樹脂を詰めて成形する治療です。従って、維持力は歯の接着に依存しています。この接着操作で一番注意しなければいけないことは、水分です。樹脂、つまりプラスチックを付けていくわけですから、少しでも水分があれば阻害因子となって接着力の低下につがなります。また、修復する部位にも影響されます。例えば、レジン充填と最も相性の良い部位はエナメル質です。なぜなら、エナメル質は象牙質、セメント質と比べて水分が少ない構造だからです。ですから、レジン充填をする時はなるべくエナメル質が残るように削っていきます。そして、何といってもラバーダムの使用が不可欠です!唾液を防ぐことはもちろんですが、歯茎からも滲出液がでてきますのでラバーダムを使用しなければなりません。
ラバーダム防湿時の写真です。
アメリカではコンポジットレジン充填はTechnique sensitiveと言われていました。化学的に接着させるために、一つ一つの手順を精度高く行う必要があります。本来、保険診療などで15−30分で行う治療ではないと考えます。精度が低い治療を受ければ、数年後に虫歯になったり欠けたりしてやり直しになってしまいます。歯を削ることになり、歯質がどんどん少なくなり、結果的に抜歯に近づくことも考えられます。
話はそれますが、よく患者さんから虫歯治療の時にMTAを使えば神経が残せるかと質問されることがあります。結論から言うとそれ分かりません。また、MTAを使用するかどうかはあまり重要でありません。一番重要なのは、その上に詰めたりする修復物の精度です。少しでも、隙間があったりセメントがしっかり硬化していないとすぐに細菌が侵入してしまいます。再び感染することにより虫歯が進行していくからです。インターネット上の間違った情報の影響で、MTAは魔法の治療薬と考えられている方が多いようです。
私は南カリフォルニア大学の補綴専門医過程でOperative (日本で言う保存科)のクラスにも出席して文献抄読会に参加しました。虫歯治療の最新の知見も勉強しました。もちろん、虫歯をしっかり取り除きMTAなどの使用も含め、一つ一つの処置を精度高く行うことも大事ですが、最終的な修復物の精度がすべての効果を発揮させるために最も重要な要素なんです。
治療前の写真です。
治療後の写真です。
患者さんは大満足して頂けました。。審美的な回復はもちろんですが、一つ一つのステップを精度高くおこなっているので、長期的にも機能できると自負しております。
何かお困りのことがありましたら、遠慮なくお問い合わせください。
こんにちは。表参道・青山の歯科石上医院です。米国補綴専門医を中心に他分野の専門医の先生たちとチーム診療をしております。
今回は「ホワイトニングした歯に被せ物の色を合わせたい」を主訴に来院されたケースです。
左下の第一小臼歯の色を手前に合わせたいとのことでした。
第二小臼歯も色調があっていませんが、患者さんのプライオリティーは手前の歯のみでした。下にあるのが術前写真です。
治療手順としては被せ物の除去、形態修正、仮歯の装着、型取り、装着です。仮歯を型取り前に装着し一定期間観察する目的は、歯茎の位置に変化がないか見るためです。また、仮歯はプロトタイプと言われますので、仮歯の厚さもチェックすることで、厚さが十分かどうか評価することができます。
左が歯の形態を修正している時の写真です。きれいですね。最終的なクラウンはジルコニアをベースにし、表だけセラミックで盛り上げ、丈夫で色調も優れたデザインにすることにしました。右が仮歯の装着時の写真です。最終的なクラウンと同じように適合の良いものを装着し、歯茎の状態を観察してから型取りです。歯を削ったその日に型取りをしてしまうと、歯茎の位置が変わり完成したクラウンと合わなくなる場合があります。したがって、当院では基本に忠実に処置を進めています。
上が当院と提携している技工士さんの製作物です。模型が二つあります。左がSolid cast 右がPindex castと言います。通常、右側の模型のみで製作する医院が多いと思いますが、当院の技工士さんは2つの模型を製作して作業をして頂いております。
この二つの模型の違いは何かと言いますと、歯の部分が取り外せるか外せないかの違いです。右側のPindex castだけでクラウンを制作できるのですが、一つの欠点として模型が分割されていることによりわずかに動きますので、隣接面の調整には不向きと言われています。そこで左側のようなSolid castという模型を使用します。見ての通り、分割されていないので隣にある歯と正確に当てるようにすることができます。技工士さんにこの模型で確認して頂いているお陰で、ほとんど隣接面の調整をすることなく装着することができております。調整してしまうと、せっかく付与した色調も変化してしまったり、マイクロクラックと言われる亀裂の原因にもなる可能性がありますので、なるべく避けたいものです。
左が術前、右が術後の写真です。歯の形態も自然に立ち上がり、色調も手前のホワイトニングした歯に合うようになりました。一つ後ろの歯もやり直ししたいところですが、あくまでも患者さんの希望は手前の歯のみでしたので、今回は触りません。
患者さんも大変満足していただけました。
歯並びや噛み合わせ、修復物のお悩みなど、何かお困りのことがありましたら、お問い合わせください。米国補綴専門医が根拠を持ってご対応いたします。
日付: 2025年5月28日 カテゴリ:セラミック治療, 医院ブログ, 噛み合わせ, 審美歯科
院外での仕事のため、下記の日程を臨時休診日とします。
5/21 10:00-13:00
5/24 10:00-13:00
ご迷惑をおかけしますが、何卒宜しくお願い致します。
お問い合わせの場合は、ishigamidentaloffice@gmail.comまでメールください。
日付: 2025年5月21日 カテゴリ:お知らせ
こんにちわ。表参道・青山にある歯科石上医院です。
今回の患者様ははぴったり合った被せ物を入れたいと来院されました。
デジタル機器(口腔内スキャナー)を使用してスキャンして制作されたようですが、これではせっかくの最新機器も使う意味がありません。
1年前に自由診療で製作した被せ物のようでしたが、検査の結果、クラウンには段差があり虫歯も疑われ、不適合修復物および虫歯の疑いと診断しました。
写真からもわかるように被せ物と歯の境界(マージン)が合っておらず、歯根が露出しているような状態です。根面の露出は虫歯になりやすいので、この場合、マージンは原則歯茎と同じ高さか0.3-0.5 mm程、歯茎よりやや縁下に設定します。
また、咬耗・摩耗により歯が低くなっているため、慎重にクラウンを除去し形態を整える必要があります。ある研究では最低3mm高さがあればセメントの維持力に影響しないと報告があります。噛む部分は最低1-1.5 mmの厚さが欲しいので、不必要な切削にならないように、歯質が最大限保存できるように削っていきます。
また、歯軋りが疑われましたので、材料にはジルコニアを選択しました。なぜなら、ジルコニアは相手の歯に優しいからです。臨床研究でも、ジルコニアクラウンと噛み合う歯が一番削れていないという結果になりました。それは、ジルコニアはセラミックの中で一番固く丈夫で、表面を滑沢に維持できるからです。従って、歯軋りが疑われる場合は2ケイ酸リチウム(e.max)などよりジルコニアが第一選択になります。よく、ジルコニアは硬いから相手の歯が削れてしまうなどと耳にしますが、それは大きな間違いです。
当院で製作したジルコニアクラウンの装着後の写真です。
マージンの位置も改善され、段差もなく適合もバッチリです。隙間もありません。
患者さんも喜んでいただけました。
何かお困りのことがございましたら、遠慮なくお問い合わせください。
こんにちは。表参道・青山にある米国補綴専門医のいる歯科石上医院です。
今回はインプラント治療予定で抜歯した後の過ごし方について紹介してみたいと思います。
患者さんは左上の側切歯と犬歯の同様および悪臭を主訴に来院されました。
検査の結果、根管治療の失敗や虫歯のため予後不良と診断しました。抜歯後はインプラントで修復することになりました。その隣の小臼歯にはすでにインプラント2本で修復されており、そのインプラントを利用して抜歯した側切歯にインプラントを新たに1本埋入し、連結してインプラントブリッジにして修復する方針となりました。
インプラントになった理由としては、他の部分にすでにインプラントで修復された部分があり、それが20年以上問題なく経過していること(この方はインプラントが向いている傾向にある)、患者さんのカリエスリスクが高いこと(インプラントは虫歯にならない)、患者さんの希望(固定式の補綴物を入れたい)などが主な要因です。従って、インプラント治療は費用対効果が高いと判断しました。
治療の流れは抜歯→治癒期間→CBCT→インプラント埋入→補綴修復です。
さて、抜歯後は欠損部ができるわけですから、見た目と機能をある程度回復させなければなりません。特に前歯なので、歯のないまま過ごすわけにはいきません!そこで、仮の義歯で過ごしていただくことになりました。
元のはのコピーして入れ歯を製作したので、全く見た目に違和感ない義歯が出来上がりました。患者様にも喜んで使用していただいております。
歯茎にも接するようにデザインしたため、まるで本物の歯のように見えますね。抜歯後、仮歯の部分が1-2mm程度抜歯窩に入るように作ると、歯肉の退縮を多少防げるという報告もあります。
歯科治療は長くなることが多いです。従って、患者様がその間どう快適に過ごしていただくか考えることも非常に重要です。留学中、ディレクターによく言われました。
“How does the patient go home with?”
当院では専門医で構成されたチームで一人一人の患者様に治療を提供しております。何かお困りのことがありましたら、お気軽にお問い合わせください。
日付: 2025年4月26日 カテゴリ:インプラント, 医院ブログ, 審美歯科, 症例
4/8の午後は院長が学生実習に参加するため、休診させて頂きます。午前中は通常通り診療いたします。
ご迷惑をおかけして申し訳ありませんが、どうぞ宜しくお願い致します。
石上
歯科石上医院
4/14の午前診療は休診させて頂きます。午後から通常通り診療いたします。
ご迷惑をおかけして申し訳ありませんが、どうぞ宜しくお願い致します。
石上
歯科石上医院
こんにちは。表参道・青山にある歯科石上医院です。
この方は根管治療を専門医に受けたい。と来院された患者様です。
初診時に歯茎が腫れており、レントゲン写真から根尖透過像が見られ、以前行われた根管充填も緊密ではなく、お薬が詰まっていない部分もあることが分かりました。
このように、根管治療でやり直しが多い理由として、日本の保健制度に問題があると言われおります。
その原因として、マイクロスコープを使用できない(使用するには医院のコストがかかってしまう)。ラバーダムの算定ができない。治療自体に時間をかけられない。など様々な問題点があるからです。
治療のやり直しになるということは、歯を削ることになりますので、残る歯質が減っていくということになります。つまり、抜歯に近づくということです。したがって、多少費用が嵩んでも自由診療で適切な治療を専門医からうけて歯を治療した方が、費用対効果が高いということになります。なぜなら、長期的にみたときにやり直しになる可能性が低いので、結果的に費用も抑えられ、生涯その歯で生活できる可能性が非常に高くなるわけです。
上の写真は治療終了時のレントゲンです。
根管充填も緊密にしっかり行われております。また、既に治療前にあった根尖透過像も改善している事が拝見できます。もちろん、歯茎の腫れもかなり縮小しました。適切な根管治療を専門医から受け、その後、精度の高い被せ物(クラウン)を装着したことにより、しっかり封鎖されたため、この短期間ですぐに改善傾向が現れたのだと思います。
術前のレントゲンをみた時に、被せ物の後ろに境目に段差があるように見えます。これは、細菌が侵入する経路になる可能性があるため、根管治療しても将来的に再び感染して腫れてしまう可能性があります。術後のレントゲン写真ではクラウンと歯の境目に段差は観察されません。適合の良い補綴物が装着されている一つの判断基準になります。
クラウンのマテリアルにはジルコニアを選択しました。非常に機械的強度が高く丈夫な材料です。しかし、硬いので相手の歯を悪くするという記事がネットで出回っているようで、当院の患者さんもよく同じようなことを質問されますが、それはまったく根拠のない話なので注意してください。多くの研究では、ジルコニアは相手の歯にやさしいという結果です。なせなら、研磨された綺麗な面が長期的に維持できるからです。それは、硬くて丈夫だからなせる技です。逆にe.maxなどの二ケイ酸リチウムガラスの方が長期的にみると表面があれてしまい、相手の歯を削ってしまうという報告が多数出ております。従って、噛み合わせの強い方のクラウンには金合金かジルコニアをお勧めします。
根管治療や補綴治療など、何かお困りのことがありましたら遠慮なくお問い合わせください。根拠のある正しい情報をお伝えすることができると思います。
日付: 2025年3月30日 カテゴリ:セラミック治療, マイクロスコープ(顕微鏡), 医院ブログ, 根管治療, 症例
こんにちは、表参道・青山にある歯科石上医院です。
今回のケースは歯並びの改善が主訴で来院された方です。
上顎側切歯が平均より小さく(矮小歯)さらに右側は余分に生えている(過剰歯)という複雑な状況でした。
模型上でシミュレーションをします。余分な右側の側切歯を抜歯し、矯正により歯をうごがしスペースを調整してベニア修復で歯の形態を改善すると審美的に改善できそうでした。
このように、補綴専門医である私が実際に手を動かして診断していきます。なぜなら、私が被せ物を装着する際に歯がどこにあると機能的にも審美的にも理想的か決めるからです。私が留学したアメリカでもそうでした。まず、補綴専門医が治療方針を決めてから、その計画に沿って他の分野の専門医と連携をとり治療を進めていました。都内でも専門医で構成したチーム診療をしているクリニックはまだまだ少ないと思います。是非、もっと普及して頂きたいものです。
私の希望をもとに、矯正医にも診断してもらいます。その結果、左側の側切歯にもスペースができることが判明しました。従って、矯正治療後に両側の側切歯にセラミックのベニア修復をして歯並びを改善する方針を提案させて頂きました。欲を言えば、中切歯もやり直して歯冠形態を修復するとよりスペースのコントロールができて、理想的な歯並びにすることがきますが、患者さんはそこまで望んでいませんでした。患者さんの主訴は小さい側切歯の並びを改善することでした。
矯正治療スタートです。4ヶ月くらいで動きました。もう少し動かしたかったんですが、患者さんの希望によりここから補綴治療に移行。
実際の模型上で最終的な被せ物の形態を共有します。右側犬歯の捻転をもう少し改善したかったですが、患者さんはこれで補綴を進めたいとのことでした。さあ、いよいよ最後の段階です。補綴です!
シリコンのジグを使いながら慎重に歯を削っていきます。セラミックベニア治療で大切なことはいかにエナメル質を残すかです!エナメル質は水分が少なく、レジンセメントを用いてセラミックと強固に接着できるからです。セラミックの機械的性質が向上し、欠点である脆さも克服できます。
セラミックベニアの装着後です。やはり中切歯もやり直して歯冠幅を大きくして、もう少し側切歯を小さめにするとより理想的だったと思いますが、患者さんは大満足して頂けました。
何かお困りなことがございましたら、是非、専門医で構成されたチーム診療を行なっている歯科石上医院にお問い合わせください。